夢の中のピアニスト Vol.133
- 田中 利加
- 2022年8月1日
- 読了時間: 2分
夢の中のピアニスト Vol.133
2022/08/01
『ポロネーズについて』
暑中お見舞い申し上げます
連日、35度を超える毎日ですね。
暑さに負けずにいきたいと思っています。

さて、今日は、『ポロネーズ』についてお話したいと思います。
ポロネーズは、フランス語で「ポーランド風」のという意味です。ポロネーズはポーランドの舞曲が起源となっています。
ポーランドには「マズルカ」という民族舞踊もあります。
「マズルカ」というのは、元々はバグパイプの伴奏に歌が付いていました。それをショパンが曲としてまとめました。
ちなみに「ポルカ」という音楽がありますが、これはチェコの民族音楽です。もちろんチェコとポーランドはお隣同士ですから、自然に広まっていったのでしょう。(写真1)
さて、「ポロネーズ」は、テンポがゆっくりな4分の3拍子で、もとはポーランドの民族舞踊ですが、一つの様式となってヨーロッパで流行しました。

タンタタタンタンタンタン(写真2)
のリズムが特徴です。
このリズムをたたいてみると、スペインの舞曲「ボレロ」にそっくりですね。
ただ、ポーランドのポロネーズは、堂々とゆったりした4分の3拍子で、第1拍が16分音符で細分されているのが特徴です。現在のリズムが定着したのは古典派の時代なんです。古典派というのは「バッハ」の時代の事です。このダンスは3拍目の最後に挨拶をして締めくくられるようになっていました。お辞儀をして、次の人に変わるというイメージです。ですから、3拍目の初めの拍(弱拍)で終わる(女性終止)ようになっていました。
ですから、ヨハンセバスチャンバッハの作曲した、「フランス組曲」6番5曲目は副題として「ポロネーズ」が出てきます。ベートーヴェンの「三重協奏曲」第3楽章は「ロンド アラ ポラッカ」となっています。「ポラッカ」とは「ポロネーズ」のことで、ポーランド民謡のリズムが使われています。ほかにもたくさんあるようです。
このように「ポロネーズ」はショパンだけの音楽ではないということがおわかりいただけたと思います。
ショパンの『ポロネーズ第6番』(通称「英雄ポロネーズ」)、『ポロネーズ第3番』(通称「軍隊ポロネーズ」)が有名です。
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